和室の暮らし「ワンポイント」
   
1.敷居と畳の縁は踏まないこと
   
 

 まず敷居であるが床材との間には45cm間隔でパッキンが入っている。
したがってパッキンの入っていない所を踏んでしまうと、長い間には歪んでしまう。
叉、敷居には2〜3本の溝を掘ってあり、小面取り加工してあるが、ここが非常にキズつきやすい為、昔
から敷居の上は踏まないと伝えられてきた。
 
 
 

 次に畳の縁であるが、そもそも畳とは板敷きの上に使う時だけ畳を敷くことから始ったもので、延喜5年
(905年)頃、畳は敷布団の役も兼ねていた。

男女が、共寝する時には二人の着衣を重ねて掛けて寝たものである。

翌朝二人が別れる時には、それぞれ重ねて掛けていた二人の着衣も離れ離れになることから『きぬぎぬ

衣衣の別れ』と当時から書物に記されてある。

叉、ぜいたく贅沢な畳の筆頭は豊太閤秀吉が『黄金の茶室』に用いた『もえぎ萌黄小紋のきんらん金襴
を縁につけた』畳である。

畳の縁というのは、昔は特別に織り上げた高価な織物で、極めて値段の高い貴重品であった。したがっ
て畳の縁は高価で叉、傷みやすいということから特に大切に扱われなくてはならなかった。

 
 

これらのことから敷居と畳の縁は踏んではならなかったのである。

 


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