和室の暮らし「ワンポイント」
   
1.建築用語に、動物の名前が多いのは?
   
 

@犬走り

街道に面した町家の軒下のことを指し、雨の日でも
ぬれずに歩けるようにした道路の一部。
現代では、一般的には軒の真下の部分を言い、玉
砂利を敷き建物に土が跳ね返らないようにした所。
 

A鴨居(かもい)

障子や窓など引き戸を入れた開口部の上の横材。
下辺の敷居と共に、引き戸が通る為の溝を彫り込む。

 

B鳶職(とびしょく)

建築現場で足場をかけたり、建前、上棟をする
職方達のこと。
そのいわれは、高い足場の一本丸太の上を鳶
のように軽く渡り歩く為。

 

C猫車(ねこぐるま:通称ねこ)

直径30〜40cm位の一輪車の上に、物を乗
せられるような鉄板製のカゴ状のものに取っ
手が二本出ている小運搬用の一輪車をいう。
建築現場の高いところで、巾30cmの足場の
上を猫のように軽快に動けるように作られた仮
設道具。
 

D鬼瓦(おにがわら)

屋根の棟の端に飾る大きな瓦。
もともと、鬼の顔を象(かたど)って魔よけとした。
 

E猿戸(さるど)

戸締り用の留め具である猿を付けた戸のこと。
猿は、戸の桟や框に垂直に取り付ける木片で、
戸からとび出した部分が、柱や敷鴨居に突き
刺さることで、戸を固定する。
 

F猿頬面取(さるぼおめんとり)

角材の角を45°の角度で削り落とすことで、
「面をとる」という。
その面が45°以上のものを猿の頬の形に見
立てて、猿頬面取という。

G兎小屋(うさぎごや)

我が国を視察したEC委員会のデンマン総局
長が、「日本はウサギ小屋のような家に住む」
と批難した。
一つの理由は、家が兎小屋のように小さいこ
と、二つ目は、日本の建築家の技術水準が
低いという意味であった。

その他の、変わった名称を列記すると

イナゴ(天井)     トンボ(土工具)     キリン(ジャッキ)     チンくぐり(床の間)

ツルハシ(土工具)  亀甲(綱代)       蛇腹(左官)        エビ束(床脇)

蝶番(金物)      アンコウ(錺工)     タコ(土工)         シャチ(木工)

アサリ(鋸刃)     貝の口(床の間)

等々・・・・・動物の形態からきたもの、動物のしぐさ行動からきたもの等、まだまだたくさんある。
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