和室全般について
 
1.構成要素
 
 
…井草で編み、部屋の床に敷きつめる。
 
障 子 …部屋と広縁の間を仕切る。外部からの光をコントロールする。
 
…部屋と部屋を仕切る。
 
欄 間 …天井と鴨居の間の開口部で、採光・通風を兼ねた装飾。
 
天 井 …板張り。本来は、杉板を使用する。
 
…砂をまぜこんた土で塗り固める。
 
 
 
 
床の間 …季節感をしつらえる場所である。本来は、その横に床脇があり違い棚がある。
 
 
広 縁 …庭側に設けた縁側。
 
 
書 院 …読書や書物をする場所


2.洋室との違い
 

●扉まわりのスペースが有効に使える

 
 
 

洋室の場合は、ドアが回転するスペースには物が置けない。和室の場合は、戸が壁の中に収まるので
スペースが有効に使える。
 
 

●部屋自体が多機能である

 
 

玄関または縁側で靴を脱いで部屋に上がるので、畳の上にそのまま横にもなれるし、茶も立てられる。
寝室にもなれば食事もできる。襖を取り払えば広くもできる。洋室は目的別に部屋が設けてあり、家具も
機能別に分かれている。
 
 
★家族みんなで食事が出来る。
 
★お茶も立てられ、ごろ寝もできる。
 
★布団を敷けば、寝室にもなる。
 

●部屋の中で上下の位置が決まっている

 
 

床の間の前が1番上座の場所であり、出入口側が下座になる。
 
 
 

●神と人間の空間が区切られている

 
 
  鴨居より上が神々のための空間であり、下が人間の
ための空間である。
 
3.造り
 

●書院造

 
 

格式を重んじる性格をもった造りである。室町時代におこった武家屋敷を元にしている。角柱を用い畳が
敷き詰められ、障子・杉戸・襖・雨戸などがある。床の間・違い棚・書院が座敷飾りとして付く。
 
 
 

●数奇屋造

 

もともとは茶室のことをさして数奇屋といった。茶室にまつわる勝手口・水屋などを1棟の中に備えている
造りの建物のことをいう。
 
 
 

●民家

 

農家と町屋に分けられる。封建時代における庶民の住宅の造りである。

 

●武家造